個人投資家が指標発表で真っ向勝負をしてはいけない理由
予想をしてはいけない市場のからくり
指標発表時に安全に取引するにはコツがあった!
為替のイベントは非常に魅力的ですよね!
なぜなら短期間に大きな値動きをするからです。
例えば、雇用統計や政策金利の発表は聞いたことがあるかもしれません。
短期間に大きな値動きが見込まれることからも、利益を上げるチャンスがあります。
しかし、その分リスクがあることは言うまでもありません。
大きなチャンスもあり、リスクもある指標発表相場では、いつも通りのトレード通用するはずがありません。
今回は指標発表などでの対応方法を具体的にお話していきたいと思います!
真っ向勝負では絶対に勝てない
例えば、米国のGDPの成長率が0.1%と予想していたとします。
しかし、成長率が0.2%だったらどうでしょうか?
結果が予想よりも良かったということで、「ドル円は買いだ!」
と判断してしまいそうですが、これはやってしまいがちな大きな間違いです。
証券会社や銀行などの機関投資家は、そういった情報をいち早く入手する手段を持っています。
しかし、私たちがそういった情報を入手することができるのは、何らかのメディアを通してということになりますよね。
組織でやっている人たちに遅れをとるのは明白です。
ということは、0.2%の成長率が判明した時点で、自分がドル円をロング(ドル円を買い)したとしても、完全に後追いとなってしまいます。
もしかしたらあなたも、ここら辺の機関投資家との差は、なんとなく感じていることかもしれません。
では、指標が発表されてからエントリーするのが遅いのであれば、発表される前に予想して、ポジションを持っていればいいのではないか、と思うかもしれません。
それもまた効果的ではないんです。
指標発表で予想するべきでない理由
GDPの成長率が0.1%と予想が出てしまっている時点で、その予想は相場に織り込まれているという話をしました。
例えば、前回結果が0.1%で、予想が0.2%だとします。そして結果が0.15%だったとしたら、どうなるのでしょうか。
前回が0.1%で、今回が0.15%なので、前回よりも今回の方が良い結果だといえます。しかし、予想が0.2%だったので、結果が発表される前に市場は0.2%を織り込んでいます。
すると、前回よりも今回の方が結果が良かったとしても、期待外れで下がるということはよくあることです。
では、予想が0.1%で、結果も0.1%だったらどうでしょう?
上がりもせず、下がりもしないのでしょうか?
これもわかりません。
そもそもその予想が妥当かどうかもわかりません。
つまり、結果が予想通りだったとしても、上がることもあれば下がることもあるんです。
なぜ、予想通りなのに上がるのか、また下がるのか、状況によるとしか言えないのです。
例えば、予想が0.1%だったとして、結果0.2%だったとしても、急落することもあります。その相場環境だと0.3%の結果ぐらいのインパクトがないと、上昇するほどのエネルギーになり得ないということです。
そもそも、どんな結果になるかは予想が出てみないとわからないし、結果が出たとしても、相場環境によって結果が良くても下がってしまうという不確実性を常にはらんでいます。
そもそも予想に意味がない。
- 結果を当てること自体が困難
- 結果を当てたとしても値動きの予想は不可能
指標時のリスクが低いトレード方法は?
結果が出た後にすぐエントリーしたとしても乗り遅れてしまう。
そもそも結果は読めないため、予想をしても意味がない。
「じゃどうしたらいいの?」
と思うのは当然です。
私たち個人投資家ができることは、動いてからエントリーをするということです。
結果直後にエントリーをする、結果を予想する、というのは他を出し抜こうとしているわけです。
そもそも、個人投資家がそれを目指すべきではないのです。
個人投資家が為替市場という巨大なマーケットでできることは、正面から勝負することではありません。
いかに資金を奪われずにリスクを管理するかです。
なので、指標の発表時は、トレードをしないというのも一つの大きな選択肢だと考えていいと思います。
もしエントリーするとしても、指標が発表され、上か下かに大きく動いてから反発や反落を狙うという方が、リスクは低いと思いますし、精神衛生上も良いと思います。
例えば、指標が発表されたことにより、大きく上昇したとします。
そしたら、早い段階でロングできた上手な人間は、利益を出しているわけですので、いつか必ず利益確定をします。
ロングの利益確定は売り注文ですので、下げの圧力になります。
その利益確定の下げを狙ってショートするというのは、結果直後スピード勝負したり、予想して山を張ったりするより効果的だと考えられます。
しかし、利益確定を狙ってショートしたとしても、そのエントリーが早すぎると踏み上げられ含み損を抱えることになります。
そして、ロングしている人たちがまだまだ上がると踏めば、利益確定されることなく、上昇トレンドに入ってしまい、逃げ場を失ってしまうことになりかねません。
これがトレードの難しいところであり、一筋縄ではいかないところです。
相場を読もうとするのではなく、人の心理を考える
- ロングの利益確定はショート
- 絶対にこうなると決めつけない
勉強ではどうにもならない領域
これらは勉強してできるようになるということではなく、場数や経験の領域だと考えられます。
ダイエットにしても、勉強にしても、継続することは何においても難しいですよね。FXでも全く同じです。
しかし、トレードも続けていれば見えてくるものがあるのは間違いありません。
まずは、大きく稼ぐことを考えるのではなく、続けること、生き残ることを考えて頑張ってみることが一番の近道だと思います。