人は失敗したときに学ぶと言われている
FXをするからには、負けたくないと考えるのが普通ですよね。
しかし、FXトレーダーになる以上、絶対に損をしないなんて事はありえません。
むしろ、最初の頃は損をした方が良いとさえ言えるかもしれません。
「最初は損をした方が良い」なんて意味がわかりませんよね笑
全ては心理学に隠されています。
このあと、最初に損をしたほうが成功できるという信じがたいお話をしようと思います。
失敗からのほうが学べる理由
成功よりも失敗からのほうが学べる
これは、脳の仕組みがそうなっているのです。
成功したときよりも、失敗したときのほうが、脳に焼き付きます。
嫌なことは忘れないという心理と同じですね。
負けるよりも勝ったほうが良いに決まっていますが、時に勝たずに負けたほうが良い場合があるのです。
シドニー大学のジャング博士は、私たちは失敗事例からの方が多くの事柄を学べるということを研究によって明らかにしています。
最初に成功したAくんと、最初に失敗したBくん
一見羨ましくも思えるAくんと、気の毒にも思えるBくん、心理学的に成功に近いのはどちらなのでしょうか。
最初から成功したAくん
Aくんは、FXを始めてから1回も損をせずに、運良く10万円を100万円に増やすことができました。
しかし、FXの経験がないAくんは、自分の実力で利益を出せたと過信してしまうのです。
これがどういう状態かをわかりやすく表すと、サイコロで1の目を5回連続で出せたのは自分に実力があるからだと思うのと同じことです。
今後もこのパフォーマンスを維持できると思い込み、同じ手法で全力でトレードをしていくでしょう。
たまたまがずっと続くことはありません。
運良く勝っているだけのAくんには、必ず負ける時が来るわけです。
今までに大きな負けということをしたことがないAくんは、大きな損を抱えたことがないため、これまで積み上げてきたものを失う恐怖を初めて経験することになります。
そして、待っていれば利益が出る経験しかしたことがないため、自分で損失を確定させる損切りをするという選択ではなく、上がるのを待つという選択をしてしまいます。
しかし、上がることなく下がり続けてしまうと、どういう心理状態になるのでしょうか。
Aくんは、もうどうでもいいや、と思い始めてしまうのです。
この”どうでもいいや”という心理を心理学的にはどうにでもなれ効果といいます。
経験のないAくんは、この”どうにでもなれ効果”により、ヤケクソになって最初の10万円の資金さえも失ってしまうことになるのです。
一度大きな成功をしてしまったAくんがすべてを失った場合、心理的にもう一度やり直すのは難しいといえます。
最初から失敗したBくん
しかし、最初に失敗を経験したBくんはどうでしょうか。
Bくんは、最初にリスクのあるトレードをして10万円の全てを失ってしまいました。
損をするのは確かに最初はショックかも知れませんが、金額的にも精神的にも再起不能な失敗をしたわけではありません。
Bくんは、この失敗を活かし、もう一度FXにチャレンジすることにしたのです。
今回Bくんは、いきなり大きな金額で取引するのではなく、小さな金額で取引をし始めました。
すると、含み損を抱えたとしても、大きな金額で取引していたときよりも心に余裕を持つことができました。
そして、含み損を抱えたとしても冷静に損切りをすることができる精神状態を手に入れたのです。
確かにAくんに比べて大きな金額を稼ぐには時間が掛かるかもしれません。
しかし、一度失敗を経験しているBくんは、大きな金額で取引することのリスクを知っています。
ですので、時間は掛かるとしても、Aくんが一時的に築いたような大きな金額を稼いだとしても、全てを失うような取引をする可能性は非常に少なくなりました。
これは、最初に正しい失敗をしたためです。
失敗からしか学べないこともある
Bくんが学んだものは、失敗からしか学べない貴重な学びとなりました。
頭では理解していても、そのときになって本当に自分がそれをしないかどうかは、わかりません。
少なくとも、経験しているかの差は非常に大きいといえます。
これを考えると、失敗することは全く悪いことではありません。
むしろ、間違った成功をしてしまう方がよっぽど危険ですし、取り返しのつかない事態を招きかねないのです。
そして、最初に成功をし、その後に失敗をした場合、再度チャレンジすることが非常に難しくなってしまうのです。
最初の失敗を恐れず、投資を始めてみてください!